今週の名言            「やるっきゃない」      


by 114dk
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カテゴリ:ドリームズカムトゥルー( 4 )

~千田~



何だかとても楽しかった

悟と飲むのが久しぶりだったのもあるけど
恭子さんがいたからだと思う
天真爛漫に振舞う姿が眩しかった
4歳年上なのだが時には大人の、時には子供の顔を見せた

「あのさぁ、ソカシにだから言っちゃうけど実は・・・
もうすぐ結婚するんだ 俺たち」

「マジで!?」

「子供が出来ちまってよ~ しょーがねーからさぁ~」

「ちょっとなによ~その言い方~!
子供の名前まで勝手に決めて喜んじゃってるくせに~!」

「おいおい!お二人さん!随分展開が早くねぇ~か?」

「菜緒。松山菜緒。なんかいい感じだろ!?」

「なんだか良くわからんが、おめでとうって事か!?じゃあ飲むしかね~な!
あっ!恭子さんは飲んじゃダメですよ!」


本当に心から祝福していた
2人ならきっと幸せになると思った




翌日、松山が死んだと連絡がきた。




あの日の夜、松山は泊まっていけと言ったが
恭子さんの誕生日はきっと2人だけで過ごしたいだろうと思い
最終の新幹線で帰る事にした
松山はだいぶ酔っていたが駅まで車で送ってくれた

「結婚式は子供が生まれて落ち着いてからする予定なんだけど
そん時は色々頼むぜ!ソカシ!」

「おぅ!まかせとけ!」

「じゃあまたな!」

「恭子さん大事にしろよ!」

「うるせーな!お前に言われなくてもそうするよ!」

「悟に何かあったら恭子さんは俺にまかせとけ!」

「(笑)  あぁ、頼むよ!  あと、菜緒も頼むよ!」

「いやぁ~俺大変だな(笑)」

「バーカ!(笑)  余計な心配してんじゃね~よ!」



帰り道、飛び出してきた子供を避けようとハンドル操作をあやまり
悟は死んだ


俺のせいだ
俺がもっと
俺がちゃんと
俺が・・・俺が・・・俺が・・・・俺が・・・・俺が・・・・




俺が恭子さんと菜緒ちゃんを幸せにするんだ。

だけど今の俺じゃダメだ
俺は変わるんだ
松山の変わりになれるように・・・・
変わるんだ・・・

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by 114dk | 2015-02-22 09:58 | ドリームズカムトゥルー
~松山~




今から18年前の成人式。

学生時代のあだ名は「ソカシ」だった
鼻のてっぺんにメンチョが出来た時
学年一お調子者の池田に
「お前ジャッキーチェンの映画でジャッキーにカンフー教える師匠のソカシみたいだな!」
と言われたのがきっかけだ

当然全くモテなかった


「おう!久しぶりだなソカシ!」

話しかけてきたのは幼馴染の松山悟だ

「おう!悟じゃん!久しぶり!東京から帰ってきたんだ!?」

「まあ成人式くらいはな。やっぱりな。出たいだろっ。
でも、あとちょっとしたら東京に帰るけどな」

「はぁ!?何でだよ?久しぶりなんだし飲みに行こうぜ!」

「いやさぁ~今付き合ってる女がさぁ~明日誕生日なんだよ
さすがにヤバいだろっ!?
あっ!お前どうせこれから暇だろ!一緒に東京来いよ!
そしたら今晩飲めるじゃん!」

俺は何の躊躇もなく悟の誘いにのった
新幹線で1時間ちょっと
東京なんて近いもんだ
とりあえず悟のアパートに行く事にした
着慣れないスーツは息苦しくて幼馴染と楽しく飲むには不向きだ
悟も俺も一刻も早く着替えたかった

アパートに着き鍵を差し込む悟

「あれ?空いてる」

扉を開けると奥から女が出てきた

「おかえり!早かったね帰るの
あっ、はじめまして・・・
悟、このひと誰・・・?」

「あぁ、こいつ幼馴染の千田稔
この前話したじゃん、こいつがソカシだよ
ソカシごめんこいつ俺の彼女の恭子。
真壁恭子。」

一目ぼれだった
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by 114dk | 2015-02-16 19:56 | ドリームズカムトゥルー
~父~


今日で仕事もひと段落する
5日ぶりに我が家へ帰れる
このうすら寒いホテルとも今日でオサラバだ

ずっとPCとにらめっこしていると目玉の奥が凝る
メガネをはずし目頭をギュッと摘む
・・・疲れた


この仕事を始めたのは10年前
菜緒が小学生になった頃だ
日陰稼業から足を洗い
人より少々得意だったパソコンで飯を食えないものかと今の会社の戸を叩いた

そして私は晴れてコンピュータープログラマーとなった
しかし入社当初はちょっとしたバグの修正も出来ずに毎日先輩に怒られていた

今では仕事も一通り任されるようになった
ウチの会社は主に出会い系サイトのプログラムシステムを作っている
家族にはその部分は伏せている
そこだけはまぁワザワザ言わなくても・・・

出会い系サイトの運営は大抵マンションの一室の数台のパソコンで行われている
そして大体がパソコンを誰よりも扱える風のインテリ野郎が社長だ

そんなインテリ野郎にシステムを売り
操作を教え
そいつ好みのシステムに作り替え
バグが無いかチェックする
実際にサイトが稼働出来るまで付きっきりだ


「いや~藤田さんのおかげでなんとか明日からサイトがオープン出来そうですよ!
本当にありがとうございます!」

「いえいえ、とんでもないですよ
松山さんこそセンスはいいしイケメンだし
何よりその若さで社長だなんて
さぞかし素敵な彼女でもいらっしゃるんでしょうね!?」

「またまた~そんな事言ってからかわないでくださいよ
藤田さん、私知ってるんですよ
奥さん随分若くてお綺麗だって。
評判ですよ。」










中村さんにつづく
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by 114dk | 2015-02-03 17:12 | ドリームズカムトゥルー
~娘~


あぁつまらない
なんてつまらない日々なの!?

ボクは灯りも付けず窓もカーテンも閉めきった散らかり放題の部屋で動画サイトで一躍脚光を浴びたつまらない男のつまらない動画を見ているでもなく見ている

ささくれが気になって、ゴロンと横になり左手をグッと伸ばし、数ヶ月前に着けた後ほったらかしにしていたブラジャーを横へ放り爪切りを取った

父親は『片付けられない女』とボクを疎ましそうな目で見るけど、どこに何があるかくらい自分の部屋だから良くわかってる
あんな父親にとやかく言われたくはない
言われる筋合いもない


ペタペタとスリッパの音が近づき扉をノックする音がした
当然のようにボクはささくれを取る事に集中している

今度はさっきより強めにノックする音がした
「入るわよ~!」
ざっくりとまとめた髪に白いシャツとタイトなパンツ
化粧はさほどしていないのだかもともと目鼻立ちが良く、少しのアイメイクとグロスでそこら辺のクソみたいな女優よりもよっぽとキレイだ



こんなにキレイな母がなぜあんなハゲ散らかったクソ親父と結婚したのだろう

何度か聞いた事はあるけど曖昧な返事ではぐらかされて、その真相は未だにわからない

ただひとつ言えるのは
『この家は普通じゃない』
ということだけだ





中村さんに続く。
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by 114dk | 2015-01-29 07:38 | ドリームズカムトゥルー